賃貸不動産経営管理士 法令系①暗記ノート|普通借家・定期借家・終身建物賃貸借の違い

賃貸不動産経営管理士試験の法令系、その第1回です。扱うのは契約の基本と、建物賃貸借契約の種類——普通借家、定期借家、終身建物賃貸借、取り壊し予定の建物賃貸借、そして賃貸住宅標準契約書です。

この範囲は「似ているものを見分けられるか」を問う出題がほとんどです。契約の種類ごとに、更新の有無・書面の要否・中途解約の可否が少しずつ違う。その差だけを整理すれば得点できます。

この範囲は「比較表」で覚えてください

個々の契約を順番に暗記していくと、必ず混ざります。横に並べて、違うところだけを見るのが最短です。比較すべき項目はこの5つです。

  1. 更新があるか … 普通借家は更新される。定期借家は期間満了で終了する
  2. 書面(電磁的方法を含む)が要るか … 定期借家は契約が書面であることに加えて、事前に別紙で説明する必要があります。この「事前の説明が別に要る」が最頻出です
  3. 期間の制限 … 1年未満にできるか、上限はあるか
  4. 中途解約できるか … 誰からできるか、どんな条件か
  5. 終了の通知が要るか … 定期借家で期間が一定以上の場合、通知期間の定めがあります

間違えやすいポイント

  • 定期借家の「事前説明」を忘れる … 契約書に書いてあるだけでは足りません。契約書とは別の書面で、契約前に説明する必要があります。これを怠るとどうなるかまで問われます
  • 終身建物賃貸借は誰でも使えるわけではない … 事業者の認可や、対象となる方の要件があります
  • 「取り壊し予定の建物賃貸借」の特殊性 … 取り壊す理由を書面で明らかにする必要があります
  • 標準契約書はあくまでひな形 … 法令そのものではありません。「〜と定められている」という表現の選択肢は疑ってください

以下、暗記事項をまとめています。過去問を回しながら、間違えた箇所をここで確認する使い方が効率的です。

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 賃貸管理士合格に向けての暗記事項まとめノートです。法令系の分野になります。合格には理解と暗記が必要です。過去問をやりながらこちらの暗記まとめノートでしっかりと暗記していって合格を目指してください。

目次

  • 契約とは

  • 賃貸借契約

  • 定期建物賃貸借契約

  • 終身建物賃貸借契約

  • 取り壊し予定の建物賃貸借契約

  • 賃貸住宅標準契約書


契約とは


契約の内容を示して締結を申し入れる意思表示に対して相手方が承諾して成立 ※明示または黙示も含まれる
原則は契約書の作成は不要
※第三者に対して、契約書は不可欠で重要 書面は記載しておくことが望ましい


賃貸借契約


=諾成契約(当事者の意思表示の合意だけで成立が認められる)
(民法601条)賃貸借は当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約束し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引き渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約束することで効力が生ずる
×引き渡しのみでは成立しない
使用貸借も賃貸借契約も諾成契約、意思表示の合致により成立
※媒介、代理は宅建業のため契約内容に関する書面の交付が必要

契約成立すると賃貸人は物の使用・収益(転貸含む)の義務が生じ、貸借人には賃料を支払う義務が生ずる
※賃借人には善管注意義務 失火などで滅失させた場合は債務不履行

借地借家法の適応の場合、更新拒絶には正当事由(正当事由は総合的な判断)が必要

〈終了と転貸借〉
期間満了・・・賃貸人から転借人に通知+6か月で退去
合意解除・・・転借人は出ていく必要なし
債務不履行解除・・・転借人はでていかなければいけない

〈解約〉
賃貸人からの解約申し入れは6か月経過+正当事由で契約終了(原則催告必要)
流れ・・・相当の期間を定めて履行の催告をする→履行されない場合は解除通知をして解除
※背信行為にあたる場合は催告なく解除の意思表示も有効 例:6か月滞納など
※解除の意思表示は口頭可 内容証明郵便など書面で行う必要なし
※債務者が債務を履行しない場合は帰責事由がなくても解除できる(賃料の不払いにつき債務者の故意過失を立証する必要なはい)
※賃料滞納を理由として契約を解除する場合は催告と解除の意思表示を一つの書面で可能
※保証会社が支払った場合でも賃借人の債務不履行になる

〈賃貸借と使用貸借の効力の違い〉使用貸借は借地借家法の適応なし
死亡の場合
(賃貸借契約) 
賃貸人、賃借人が死亡しても賃貸借契約は終了せず、相続人が地位を引き継ぐことになる
(使用貸借の場合)借主の死亡により終了※貸主が死亡しても終了しない

賃料の一定期間増額しない特約は有効(借主有利のため)
また、減額特約は認められない※ただし、定借は減額特約も有効

〈使用貸借の借主の必要費〉
通常の必要費を負担する

〈賃借人の破産〉
破産手続き開始の決定→破産管財人が賃料支払い、催告・解除の相手方となる

定期建物賃貸借契約


必ず存続期間を定める(不確定期限付きは無効 例:借主が死亡したときに契約が終了)
更新がなく期間を1年未満とすることが可能。解約に正当事由はいらないが終了の通知は必要(終了の1年前から6か月前)

公正証書等の書面で契約が必要
この書面とは別に「この契約は更新がなく、期間満了によって終了する旨」を書面を交付して説明する必要がある※賃貸借契約書にも同時に記載が必要
※当事者の合意があっても更新できない(もう一度契約)
※再契約はあらためて重要事項の説明が必要
※普通賃貸借契約を終了し、新たに定期建物賃貸借契約を締結はできない(合意ありでも×)

例外的に中途解約OKなケース
床面積200㎡未満の居住用建物でやむを得ない事情がある場合


終身建物賃貸借契約

公正証書等の書面で契約が必要
賃借人が60歳以上の限る ※同居できるのは60歳以上の親族か配偶者(年齢不問)
賃借人が死亡時に終了する旨を定めることができる


取り壊し予定の建物賃貸借契約

取壊すべきことが明らかな場合、取り壊し時に賃貸借終了する旨を定めることができる
書面で契約を行う必要あり


賃貸住宅標準契約書

契約書の雛形
(記載のあるもの)
敷金
天災、火災等で賃貸人、賃借人いずれの責めに帰さない事由により物件が消滅した場合の契約終了について(当然に終了)
(記載のないもの)
更新料、敷引き、保証金(定める場合は特約で)

中途解約は賃借人からは解約可能と定めがある※賃貸人からは定めなし


使う教材について

この記事は要点の確認用です。土台になるテキストと過去問集は、必ず2026年度(令和8年度)版を手元に置いてください。この試験は法改正の反映が多く、古い版で覚えた内容がそのまま失点になります。

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独学で不安なら、講座という選択もあります

この試験は独学でも十分に合格できます。実際、市販のテキストと過去問集だけで受かる方は多くいます。

ただし独学には、自分で優先順位を決めなければならないという負担があります。どの分野に時間を配分するか、法改正がどこに反映されたか、捨ててよい論点はどこか——これを判断する時間も、実は勉強時間の一部です。

残り時間が少ない方ほど、この「判断」を人に任せる価値が大きくなります。試験までの期間が短いなら、費用をかけて要点を絞ってもらうほうが、結果的に安く済むこともあります。

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独学で進めるか講座を使うか迷っている段階でも、講座の内容と費用を見ておくと判断しやすくなります。
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直前期の使い方

法令系は「知っているか知らないか」で決まる分野です。考えて解ける問題ではないので、迷った時間はそのまま失点になります。

  1. 過去問を解く
  2. 間違えた選択肢のキーワードで、このページ内を検索する(スマホなら「ページ内検索」)
  3. 該当箇所だけ読み直す

そして契約の種類が出てきたら、必ず上の5項目に当てはめて確認する癖をつけてください。本番で見たことのない切り口を出されても、この5項目に落とし込めれば判断できます。

ほかの分野の暗記ノート

2026年度の試験は申込が9月30日までです。学習計画は残り3か月で伸びる科目の優先順位と過去問の回し方にまとめています。

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