賃貸不動産経営管理士試験の法令系、その第3回です。ここは周辺法令の寄せ集め——不動産登記法、個人情報保護法、民泊(住宅宿泊事業法)、住宅セーフティネット法、消費者契約法、障害者差別解消法を扱います。
ばらばらに見えますが、1つの法律あたりの出題は多くありません。深追いすると時間がいくらあっても足りない範囲なので、各法律の「核」を1つか2つ押さえて終わりにするのが正しい向き合い方です。
各法律で押さえる「核」はここだけ
- 不動産登記法 … 登記記録の構成(表題部・権利部の甲区と乙区)。甲区は所有権、乙区は所有権以外。ここを入れ替えた選択肢が定番です
- 個人情報保護法 … 何が個人情報にあたるか、第三者提供に本人の同意が要るという原則、そして本人からの開示請求への対応。賃貸管理は個人情報の塊なので、実務問題としても出ます
- 民泊(住宅宿泊事業法) … 年間営業日数の上限、届出制であること、家主居住型と家主不在型の違い。賃貸物件で無断民泊された場合の扱いも問われます
- 住宅セーフティネット法 … 住宅確保要配慮者とは誰か(高齢者、障害者、子育て世帯、低額所得者など)。登録住宅の制度。用語を正確に
- 消費者契約法 … 賃貸借契約で借主が消費者にあたる場合に適用されること。不当な条項が無効になる場面
- 障害者差別解消法 … 不当な差別的取扱いの禁止と合理的配慮の提供。入居差別は明確に問題になります
この範囲の戦い方
正直に言えば、ここは捨て問を作ってよい範囲です。ただし、捨てるかどうかは過去問を見てから決めてください。実際には同じ論点が繰り返し出ているので、過去問に出た箇所だけ拾えば十分足ります。
とくに個人情報保護法と障害者差別解消法は、実務に直結するため出題が安定しています。ここは落とさないでください。
以下、暗記事項をまとめています。過去問を回しながら、間違えた箇所をここで確認する使い方が効率的です。
賃貸管理士合格に向けての暗記事項まとめノートです。法令系の分野になります。合格には理解と暗記が必要です。過去問をやりながらこちらの暗記まとめノートでしっかりと暗記していって合格を目指してください。
目次
不動産登記法
個人情報保護法
民泊(住宅宿泊事業法)
住宅セーフティネット法
消費者契約法
障害者差別解消法
不動産登記法
・表題部(登記申請の義務がある 変更やなくなったときは1か月以内に申 請必要)・権利部 甲区(所有権に関して)と乙区(所有権以外の抵当権などに関して)にわかれる(登記申請義務はない)
個人情報保護法
民間事業者も国も対象個人情報とは
・生存する個人の情報 ※映像、音声含む ※死亡者や法人は対象外 (×広く一般)(氏名・生年月日等、他の情報と容易に照合することで識別できるもの、個人識別符号)
・身体の一部の特徴を電子計算機のために返還した符号(顔、指紋認証データ)
・サービス利用や書類において対象者ごとに割り振られる符号(旅券番号、マイナンバー)
〈取り扱い義務〉
個人データべ―ス(メールアドレスやアドレス帳など)等を事業の用に供している者が対象(士業やレインズへアクセスする業者も)
取扱事業者は個人情報を取得した場合すみやかに利用目的を本人に通知(口頭や書面)と公表が義務 ※あらかじめ公表している場合は除く
契約の締結の際、あらかじめ本人に対し、利用目的を明示する必要がある。
※人の生命、身体又は財産の保護のために緊急がある場合は、本人に対して利用目的を明示しなくてもよい
〈オプトアウト〉・・・事前に同意なく個人情報を第三者に提供できる(住宅地図業者など)
※事前通知し、本人が容易に知りえる状態であること
※個人情報保護委員会に届け出
※本人の求めがあれば第三者への提供を停止しなければいけない
※本人に対する差別や偏見が生じるものは認めない(病歴、犯罪歴など)
要配慮個人情報についてはオプトアウトの手続きそのものを認めない
〈適応除外〉
報道機関、大学等の学術研究のため、宗教活動、政治活動
民泊(住宅宿泊事業法)
旅館業法の許可なく事業ができる(年間180日)事業者(賃貸人)、管理業(国土交通大臣の登録必要)、仲介業(観光庁長官の登録必要)
〈管理業者に委託可能な事業者の義務〉
① 宿泊者への衛生、安全の確保
② 外国人観光客の宿泊者へ快適性及び利便性の確保
③ 名簿の備え付け
④ 苦情対応
〈管理業者に委託不可な事業者の義務〉
標識を掲示し、定期的に都道府県知事へ宿泊させた日数を報告
〈住宅宿泊管理業〉
必ず管理業者が委託を受けて行わなければいけないケース※委託先は1つのみ
① 届け出の居室の数が5以上
② 家主不在型
※事業者=管理業者の場合は委託不要 ※委託された管理業者は再委託禁止
分譲マンション内の住宅宿泊事業を禁止する際には、規約に「住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業を禁止する」旨を明確にする必要がある
住宅セーフティネット法
空き家を活用し、住宅確保用配慮者の入居を拒まないよう住宅供給を促進する目的・賃貸人はバリアフリー等の改修費を国や地方公共団体から支援を受けられる
・入居する住宅確保用配慮者が支払う家賃に対して国や地方公共団体から支援がある
・生活保護受給者の家賃を保護の実施金額代理納付できる
住宅の登録には・・・床面積25㎡以上 耐震性あり(地方公共団体により強化、緩和可能)
※構造・設備・床面積・家賃等が国土交通省令で定める登録基準に適合しなければならない
住宅確保用配慮者の範囲の設定可能 ※あらゆる者の入居を認める必要はない
消費者契約法
※事業者同士は適用外(個人のみ ×法人 ×個人事業主)消費者と事業者間の契約のあらゆる契約が対象
障害者差別解消法
役所や事業者は負担が重すぎない範囲で障害者への対応に努めることを求める×門前払い
※法令違反が疑われる行為について虚偽の報告をしたり報告を行わないと過料の場合がある
使う教材について
この記事は要点の確認用です。土台になるテキストと過去問集は、必ず2026年度(令和8年度)版を手元に置いてください。この試験は法改正の反映が多く、古い版で覚えた内容がそのまま失点になります。
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独学で不安なら、講座という選択もあります
この試験は独学でも十分に合格できます。実際、市販のテキストと過去問集だけで受かる方は多くいます。
ただし独学には、自分で優先順位を決めなければならないという負担があります。どの分野に時間を配分するか、法改正がどこに反映されたか、捨ててよい論点はどこか——これを判断する時間も、実は勉強時間の一部です。
残り時間が少ない方ほど、この「判断」を人に任せる価値が大きくなります。試験までの期間が短いなら、費用をかけて要点を絞ってもらうほうが、結果的に安く済むこともあります。
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独学で進めるか講座を使うか迷っている段階でも、講座の内容と費用を見ておくと判断しやすくなります。
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直前期の使い方
この範囲は最後にまとめて詰め込むのが向いています。理解が必要な民法と違い、覚えたその日から得点になるからです。
- 過去問を解く
- 間違えた選択肢のキーワードで、このページ内を検索する(スマホなら「ページ内検索」)
- 該当箇所だけ読み直す
試験1週間前にこの範囲を一気に回す、という使い方をおすすめします。先に手をつけると、本番までに忘れます。
ほかの分野の暗記ノート
2026年度の試験は申込が9月30日までです。学習計画は残り3か月で伸びる科目の優先順位と過去問の回し方にまとめています。
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