家賃滞納が起きたときの手順をひと目で|督促の順番と、家賃債務保証会社の役割

過去問を解いていて、滞納の問題でいつも迷っていました。

督促の順番も、保証会社が出てくる場面も、頭の中でつながっていなかったからです。

滞納は、実務でも試験でも避けて通れません。

そして「誰が、いつ、何をするのか」が整理できていないと、選択肢の文章に引っかかります。

試験まで、あと6週間ほど。ここを一度つないでおきませんか。

滞納対応は「時間の順番」で覚える

論点がバラバラに見えるのは、時系列で並べていないからだと思います。

時期やること
支払日の翌日〜入金の確認。まず事実を押さえる
数日後電話・メールで連絡。うっかり忘れの可能性
2週間前後督促状。記録に残る形にする
1か月前後連帯保証人・保証会社へ連絡
3か月前後内容証明郵便で催告。契約解除の検討へ

この並びを持っておくと、「いきなり鍵を交換してよいか」「先に保証会社へ行くべきか」といった問いに迷わなくなります。

やってはいけないこと(ここが出る)

試験でも実務でも、いちばん問われるのはここです。

  • 鍵を交換して入れなくする
  • 無断で部屋に入る、荷物を運び出す
  • ドアに張り紙をして滞納を知らせる
  • 深夜や早朝に訪問する、勤務先へ押しかける

これらは自力救済といって認められていません。

家賃を払っていない側に非があっても、手続きを踏まずに追い出すことはできない。この一本の筋を覚えておけば、選択肢の正誤はほぼ判断できます。

サブリースの規制に「不当な勧誘」があったのと同じで、強い立場の側に手順を課すのが、この法律の考え方です。

家賃債務保証会社は「立て替える人」

ここを押さえると、一気に見通しがよくなります。

保証会社は、借主が払えないときに貸主へ家賃を立て替える会社です。

立て替えたあとは、借主に請求します(求償といいます)。つまり、借主の支払い義務が消えるわけではありません。

  • 連帯保証人…個人。頼める人がいないと契約できない
  • 保証会社…法人。借主が保証料を払って利用する

近年は保証会社の利用が主流になり、連帯保証人を立てない契約が増えています。

その背景には、民法改正で個人根保証に極度額(上限)の定めが必要になったことがあります。ここも問われます。

家賃債務保証業者登録制度

見落とされがちですが、出ます。

  • 国土交通省の任意の登録制度。登録しなくても営業はできる
  • 登録業者には、業務の適正な運営のための基準が課される
  • 適正な家賃債務保証業者として、国交省のサイトで一覧が公表されている

「任意」という言葉が鍵です。「登録しなければ家賃債務保証業を営めない」という選択肢は誤りになります。

管理業法の登録(200戸以上で義務)と混ざりやすいところなので、どちらの制度の話かを問題文の主語で見分けてください。

明渡しまでの流れ

ここは深追いしなくていいのですが、順番だけは持っておきます。

  1. 催告…相当の期間を定めて支払いを求める
  2. 契約解除…信頼関係が壊れたといえる程度の滞納が必要
  3. 明渡し訴訟…判決を得る
  4. 強制執行…裁判所の手続きで明け渡してもらう

ポイントは2つ目です。1か月滞納しただけでは解除できません。

「信頼関係が破壊されたといえるか」で判断され、実務ではおおむね3か月程度が目安とされています。数字そのものより、信頼関係破壊の法理という考え方を覚えてください。

6週間前の今、ここをどう使うか

滞納は、管理業法・借地借家法・民法がまたがる分野です。だから一度つなげておくと、周辺の問題まで取れるようになります。

  1. この記事の時系列の表を紙に書き写す
  2. 過去問で「滞納」「保証」の問題だけを拾って解く
  3. 間違えた選択肢の言いすぎている言葉に線を引く(「必ず」「ただちに」「登録しなければ」)

今日のまとめ

  • 滞納対応は時間の順番で覚える
  • 自力救済は禁止。鍵の交換・無断立入・張り紙はすべてアウト
  • 保証会社は立て替えて、借主に求償する。義務は消えない
  • 家賃債務保証業者登録制度は任意
  • 解除には信頼関係の破壊が必要。1か月では足りない

使う教材について

残り6週間は、過去問を何周回せるかの勝負になります。

教材は必ず2026年度(令和8年度)版を。法改正の反映が多い試験なので、古い版で覚えた内容がそのまま失点になります。

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